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整備ブログ

2017/11/10

ベンツG550L車検整備とV8(273)エンジンについて

メルセデスベンツG550Lの車検整備です。
皆まで言うまでもありませんが、メルセデスの中ではもっとも息の長いモデルで、外見に関してはほぼ発売当初のスタイルを維持し続けているモデルであります。
1979年にW460型としてデビューし、1989年にW463型としてモデルチェンジをしましたが、駆動方式がフルタイム4WDに変更になった程度で、2代目も初代と大きな変更のないモデルとなっております。
また現行の変更点としては、インテリアデザインやエンジン、電装関係が現代風にアレンジされ、細かい変更はかなり点数になるのではないかと思います。

さて、今回の車検整備は比較的走行距離の少ないお車で、整備箇所もさほど無くテスターで診断しても故障コードは入っておりませんでした。
作業内容としては、エンジンオイル&フィルターの交換とエンジンインテーク部分の清掃作業で、V8(273)V6(272)はエンジンのエアー外気導入部分の間口が広いため、外気からのダストやゴミなどが大量に付着している事が多いです。
メルセデスでは1980年代初頭に1から始まるエンジン形式のエンジンを採用しておりましたが、2000年中頃から2から始まるエンジン形式にリニューアルし多くのモデルに搭載されており、その中で代表的なエンジンがV8のM273エンジンやV6のM272エンジンがあげられます。
273エンジンは排気量が5500CC・V8気筒のDOHC32バルブと387PSの馬力があり、2000年前半から2010年あたりのV8エンジンのほとんどがこのエンジンです。
V6の272エンジンはこのエンジンの兄弟分で、気筒の数が少ない他は273エンジンと同じ構造になっております。
メルセデスに限ったことではありませんが、各メーカーともエコエンジンの開発に着手しており、メルセデスに置いても、小さいエンジンで最大のトルクを出力するようなエンジン開発をすすめており、今後V8を積んでいるモデルが衰退していくのでは無いかとおもうところであります。